映画”裸足の1500マイル”は目からウロコの映画です。絶対お奨めします!

イタリア大好きのブログなのに、イタリア映画でなくて申し訳ありません。でも、どうしてもご紹介させていただきたい映画なのです。監督は、フィリップ・イノス。2002年制作のオーストラリア映画です。第15回東京国際映画祭で上演され、エディンバラ国際映画祭(Edinburgh International Film Festival)で観客賞も受賞しています。でも、わたしはたまたま今日見るまで全く訊いたこともありませんでした。なんという衝撃的な内容なのでしょう!

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オーストラリアのアボリジニーのことは私も知っていましたが、彼らが1930年から1970年くらいまでこんなに酷いオーストラリア政府の隔離政策の下で苦しんでいたとは、全く知りませんでした。それ以前もオーストラリアへ入植してきた白人達は原住民を搾取していましたが、その後は保護政策という名の下に彼らを抑圧しつづけたのです。野蛮人の彼らを守るためには、彼らに英語のみを話させ、キリスト教を信じさせ、西洋式の生活方法を教えなくてはならないと思っていた白人達、なんと言う奢りなのでしょうか?

こういう時代に白人と原住民の間に生まれたハーフの子供達は、これ以上”原住民化”しないように、親から強制的に引き離され、白人のために尽くすメイドとなるような訓練施設に入れられていたのです。自分の村から1900キロも離れたそういう収容所のようなところで、原住民を見下す白人の扱いにうんざりして、主人公の少女、モリーはすぐに脱出することを決心します。逃げれば、すぐ腕の良い追跡人が探し出し、連れ戻し、お仕置きを受けることはわかっていました。一緒に連れてこられた、妹と従妹も一緒に連れて行きます。

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車も使わずにオーストラリアの荒野、砂漠を徒歩で、子供達が、母親に会いたさで1900キロを9週間かけて歩いたのです。少女のたくましさ、賢さには驚きます。人家を見つけては、忍び込み、鳥小屋に入り、卵を盗む。でも、見つかって、白人の奥さんからパンや着る物をもらったり。野性の鳥の巣から卵を取ったり、時には草を食べたり。

ただ歩くだけでも大変なのに、彼らを当局が追跡してくるのです。村の近くにウサギを入らせないための、ウサギ除けフェンス(Rabit-proof Fence, これが原題です。)があったのを思い出して、モリーはフェンスを辿っていけば、村にたどり着けると考えました。当局もそれに気が付いて、早回りして待ち伏せをしますが、ぎりぎりセーフで逃げ出したり。足跡を辿られないように、本当に追っ手が迫っているときは、靴を脱いで、靴下を履き、石の上を歩いたり。モリーは本当に賢い子です。

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そうやって苦労して、村まで辿りついても、そこでも追っ手が待っているのです。でも、母親達が祈りを捧げ、彼女達の帰還を待っていました。白人の手下が、母親の気迫に押されて引き下がるところもすごいですが、夜中の親子の再会のシーンが本当に感動的です。その後も色々あって、なんども施設に引き戻されても、モリーは逃げ帰り、この体験を彼女の子供が本にしたとうわけです。

オーストラリアの広大な自然、半砂漠のような自然ですが、映像として美しいです。それに、バックに流れる音楽も映像にマッチしていて美しい!それに、アボリジニーの話す言葉や彼らの祈りのような歌、とってもいいです。

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昨日は”マルコムX”を見たのですが、白人の黒人に対する差別や迫害の歴史には、本当に知れば知るほど、驚愕しました。白人は黒人だけでなく、アメリカの原住民であるインディアンや、オーストラリアのアボリジニーに対して、新大陸でもインカやマヤの文明を滅ぼし原住民を奴隷化したり、知れば知るほど、酷いことをやってきたものです。
単一民族国家であるわたし達日本人には、全く理解できない苦しみを多くの民族が味わってきたのですね。

このアボリジニーの少女のたくましさ、賢さ、親子の愛情、白人達の奢った間違った政策、オーストラリアの大自然、美しい音楽、色々な意味でこの映画は、すっごくお奨めできます!!

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この記事へのコメント

m from Ohta-ku
2009年08月30日 18:38
世の中から差別意識をなくすのは大変なことですよね。
たぶん未だに色々な国で同じようなことが続いてるわけですから。
差別によって自分に自信を持つような人間にならないように気をつけたいと思います。
2009年08月30日 20:38
mさん、いつもコメントありがとうございます。わたしもそう思います。世の中から差別はなかなか無くならないでしょうけど、他人がしても、自分は差別をしない勇気を持ちたいですね。

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