イタリア映画”湖のほとりで”を見て(かなりネタばれです。)

昨日”湖のほとりで”を見てきました。この映画が銀座で上映されていることを知ってから、是非見に行きたいと思っていました。ただ、Yahooのレビューなどを見ると、見たい人は沢山いましたが、評価はあまり高くなく、5段階の3くらいでした。たまたま見た友人に訊くと、”静かな映画だったよ。”と言っていました。

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これは、日本語のちらしに使われている写真です。ここでご紹介する写真はすべて、イタリア語の映画紹介サイトの写真を使わせていただきました。ご興味のある方は下をクリックしてください。
http://film.35mm.it/la-ragazza-del-lago-2007/foto.html

湖のほとりで発見された若く美しい女性の死の理由を探るために、刑事は彼女と関わりのあった様々な人物と会って話しを聞いていきます。(事情聴取というのでしょうか?)その日の朝まで一緒にいた婚約者の男性は、彼女のことを実は何も知らなかった。彼女の父親は彼女だけを偏愛し、もう一人の娘(再婚相手の連れ子)を愛していなかった。不幸な家庭が一つここにあった。(No.1) 下の写真が、不幸な家庭No.1のもう一人の娘。1歳の時からこの父親と暮らしてきたのに、全く愛されなかった可哀想な娘です。

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それともう一つの不幸な家庭は、彼女の最初の発見者である知恵遅れの男性とその父親の家族。(No.2)

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そしてもう一つの不幸な家庭は、生まれつき障害を持った子供を持ち、その子供を失って、夫婦関係まで壊れてしまった元家族。(No.3) 下の写真はその父親。

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3歳で死んだ子供の母親です。(No.3)

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そしてもう一つの不幸な家庭は、主人公である刑事自身の家庭だった。(No.4)

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これら4つの不幸な家庭の哀しい内情が静かに、哀しく、描かれている。それに、抵抗せず死を受け入れた少女の人に言えない秘密。でも、こんな大事なことを親が知らないはずはないと思われる。それに、病院の場面が一度も出てこないのもちょっと変。

チラシにあった、キャッチコピーには、こう書いてありました。
”愛する者さえ気づかない、哀しい秘密を知ったとき、本当のやさしさが見えてくる。”
また、こうも。
”皆、透き通った湖のように純粋な愛をもてたら。絡み合った糸が全てひもとけたとき、静かに寄せる感動を誰と一緒に感じたいですか?”
はっきり言って、このキャッチコピーは??

チラシには、”単なる犯人探しではなく、人々の”心の奥底にある感情が明かされている過程を静謐な演出で描き出した人間ドラマであるとともに、日常生活の中の”家族のあり方”に誰しもが共感する部分があったからだろう。”と、あったが、単なる犯人探しの探偵ものとしては、あまりに詰めが甘いというか、すべて主人公である刑事の想像だけで、事実確認や証拠らしいものは全くない。ただ犯人が、いとも簡単に自分がやったと認めたからよいようなものである。ただ、犯人が言った殺した動機が嘘であることを、刑事は最初から知っていた。なぜなら、彼女は”処女だったから。”
でも、いくら余命が短くても、エネルギーの溢れた若い子が、なんの抵抗もなく殺させることは納得がいかないし、それに、彼女が”死”を甘んじて受け入れた理由もあまり納得がいかなかった。それに、なぜ犯人は彼女を全裸にして放置したのか??

刑事の家族のことが、この映画のもう一つのテーマ(むしろ、これが本当のテーマ?)だと思われるが、それなら、なぜ映画のタイトルが”Ragazza del Lago(湖の女の子)”なのだろうか?最後に、若年性アルツハイマーで記憶を失った刑事の妻は娘に対して微笑んだが、あれは、目が合った他人に対して向けられる微笑と同じだと思う。あれでは肉親は救われないのではないか?

主役は”ゴモーラ”にも出演した、トニー・セルヴィッロ( Toni Servillo)です。渋くて良い味を出していると思います。
ただ、映画の評価はわたしも、”3”でした。

ちなみにYouTubeに、イタリア語のトレーラーがあります。興味のある方はクリックしてください。
http://www.youtube.com/watch?v=zPtPFrckpKw

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この記事へのコメント

ANDRE
2009年09月01日 01:28
当ブログにコメントいただきましてどうもありがとうございました。

あまりに立派な肩書きとコピーに誘われて
観にいったのですが、
あらら?という印象が残る作品で、
自分も「3」かなぁ、という感じでした。

ただ、風景や湖のほとりの死体など
映像はとても綺麗でしたね。

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